管球アンプとしての魅力と性能を十二分に引き出すため、回路設計からデザインまでDENONの総力を結集し、性能を極限まで追求した結果、回路上に多くの考案が生まれ、更に高性能出力トランスまで開発することになりました。
このため、伝送特性を飛躍的に向上させることができ、管球アンプとして初の伝送帯域の広い100W出力のパワーアンプと、超広帯域でダイナミックレンジの大きいコントロールアンプが誕生しました。
このモデルは受註生産いたします。
管球式の伝送特性が飛躍的に向上!
PHONO最大許容入力600mV(IKHz)・RIAA偏差(+0.3/-0.5dB以内20Hz〜20KHz)・全高調波ひずみ率0.06%以下(5V-1KHz)・S/N71dB(PHONO IHF-Aネットワーク)
コントロールアンプは、イコライザーアンプ、ブーストアンプ、バッファーアンプという必要かつ十分に簡潔な回路構成で必要に応じトーンコントロール、フィルターアンプをメインラインに挿入して使用できます。
このため、伝送帯域を飛躍的に伸ばすことができ、位相ひずみの影響ない高品位の楽音信号をパワーアンプに送り出すことができます。
(1)イコライザーアンプは、3段構成K−K帰還形で、終段のカソードフォロアへ350Vの高電圧で動作させ飽和レベル(出力電圧)を高め、ダイナミックレンジを一段と向上させました。
このため、PHONO許容入力アップすることができ、1KHzで600mV以上(実測:750mV)20Hzで70mVと菅球アンプの長所を十二分に発揮させることができました。
更にRIAA精度を高めひずみ特性を向上させ、また、イコライザー段のS/Nを向上させるため金属被膜抵抗とか雑音レベルの少ない真空管の使用により、高級トランジスターアンプと遜色ない性能が得られています。
(2)ブーストアンプも、ひずみ、飽和レベルを重視した設計が行なわれております。
このため、最大出力電圧75Vが確保され、この結果、メインボリウムをブースト段後に配することが可能となり、残留ノイズレベルを極めて低くすることができ、トランジスターアンプの性能をうわまわることができました。尚、メインボリウムは、本格的なアッテネーターを採用しています。
(3)コントロールアンプ終段のバッファーアンプは、REC端子同様低抵抗(例:50KΩ)負荷を接続しても性能の劣化が起きないようになっており、トランジスターアンプへの接続も万全です。
(4)電源回路には、漏洩磁束の少ない電源トランスを使用して、S/Nを悪化させないように考慮されております。
特に、ACラインのふらつき影響によるB電圧の変動を防止するため新考案の安定化回路を設け、各段に供給するB電圧を一定に保っています。
(5)使用頻度の多いフィルターONの操作に対してもコントロールアンプのダイナミックレンジが低下しないよう設計されています。
■主要規格
- 回路方式
- 入力感度
- 入力インピーダンス
- PHONO2 2.5mV/30KΩ
- TUNER 250mV/200KΩ
- AUX1&2 250mV/200KΩ
- TAPE PB-1&2 250mV/200KΩ
- PHONO最大許容入力
- RIAA偏差
- PHONO1、2 20Hz〜20KHz(+0.3/-0.5dB以内)
- 定格出力
- 最大出力
- 全高調波ひずみ率
- トーンコントロール可変範囲
- BASS 50Hz±10dB
- TREBLE 20KHz±10dB
- フィルター特性
- LOW 25Hz、70Hz(-12dB/oct)
- HIGH 6KHz、10KHz(-12dB/oct)
- 周波数特性
- 8Hz〜100KHz(+0/-1.0dB以内)(AUX IN TONE DEFEAT)
- 20Hz〜20KHz(±1.0dB以内)(AUX IN TONE DEFEAT)
- S/N
- PHONO(IHFAネットワーク使用) 71dB
- TUNER AUX TAPE PB 83dB
- チャンネルセパレーション
- PHONO(Over−all) 50dB(10KHz TONE DEFEAT)
- ゲインコントロ−ル
- テープモニター
- ヘッドホン出力レベル
- 周波数特性
- 消費電力
- 寸法
- 重量