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 (昭和53年)

「完成度の高いDENONクォーツ」

オートリフトセンサー付
クォーツロックダイレクトプレーヤー
DP-50L
\67,000

■1978年6月

「完成度の高いDENONクォーツ」

クォーツロックダイレクトプレーヤー
DP-50M
\59,800

■1978年6月

DP-50シリーズは、 DENON独自の優れた磁気記録検出方式採用のスピードサーボに、水晶発振器による両方向性フェーズロックドサーボ(新開発LSI採用)を加えて、回転性能、信頼性を高めるほか、軽量で剛性の高いトーンアーム、優れた制動力をもつターンテーブルシート、20mm厚の高密度バーチクルボードを用いたキャビネット等を組合わせ、十分な検討と実験を行ない防振特性を高めています。
優美なデザイン、プレーヤーとしての基本性能、操作性、信頼性等、あらゆる面から検討された高級クォーツプレーヤーシステムです。
DP-50Lは、オートリフト機構をもち、 DP-50Mはマニアルプレーヤーとなっています。


主な特長

(1) フオノモーター

A) 高精度磁気記録検出方式で周波数と位相検出を行ない水晶発振器による両方向性フェーズロックドサーボ方式の採用でスピード偏差±0.002%以下

回転スピードを制御するサーボ回路の基準発振回路に水晶を使い、増速のみでなく減速にもサーボできる両方向性フェーズロックドサーボ方式を採用しています。
スピード検出にはDENON独自のターンテーブルリム内周に高精度な1000個のパルスを磁気記録し、これを磁気ヘッドで周波数検出を行ない、温度変化や経年変化などの影響をほとんど受けない水晶発振器の基準周波数と位相を比較しています。
このため回転スピード偏差は±0.002%以下と極めて少なく、負荷や電源電圧の変動による回転スピードの変化はありません。またサーボ回路の基本となる検出周波数が高い(555Hz)のでサーボを安定に、かつそのゲインを高くとることができますので、オーバーシュートやワウ・フラッターが非常に少なくなっています。
サーボ回路は、新開発のLSIの採用により、回転精度、信頼性等を一段と向上させています。

B) トルクムラの少ないACサーボモーターを採用

本機にはトルクむらの少ないACサーボモーターを使用していますので、 SN比は75dB以上(DIN-B)、ワウ・フラッター0.015%wrms以下を保っています。

C) スピード切換えやストップ動作は機械振動を伴なわず滑らかです。

両方向性サーボと電子ブレーキの採用により、スピード切換時の応答が早く回転数の切換時には、す早く指定状態に移り、ストップ時には静かに滑らかに停止します。したがってスタート、ストップ時の機械振動や、逆回転が発生してカートリッジに余分な負荷を与えることはありません。なお、停止後のターンテーブルはフリー状態になります。

D) 水晶発振同期によりパルス点灯した見やすいストロボスコープ

ストロボスコープ用ネオンランプの点灯周波数は、基準の水晶発振器より分周しているため、その周波数精度は大変高く、しかもパルス巾の狭い電源で点灯しますので、ストロボ縞は見やすく、電源周波数の変動によってストロボが流れることはありません。

E) レーザーホログラフィー干渉による振動解折から生れた新開発のターンテーブルシートを採用

ターンテーブルシートは、レーザーホログラフィー干渉による振動解折によって新らしく開発したもので、レコードの振動による音質の劣化を防止しています。
振動防止を積極的に行なったターンテーブルシートは、従来のゴムシートでは得られなかった高音質のレコード再生が可能になります。

(2) シンプルで使いやすいS字形トーンアーム

A) トーンアームは、S字形パイプを使ってラテラルバランスをとり、使いやすさ、耐久性を考慮したシンプルな構造で、軽量かつ十分な機械的強度をもった高感度、高性能トーンアームです。

B) 針圧調整は、ダイアル目盛による直読方式で、容易に正確な針圧が得られます。

C) アンチスケーティング機構の採用で針のおろした時のアームの流れや、針とびを防ぎます。

(3) 十分な防振対策を施こしたキャビネット

20mm厚の高密度パーチクルボードを使い、また、構造上も十分な補強を施こして振動を防止しています。
トーンアームの取付は、大形アームベースを採用し、しかも60mm厚のボードにしっかり固定し、キャビネットから伝わる振動の影響を極少にしています。
また、ダストカバーの両端に粘弾性材料を取付けて防振特性を高めています。このほか高さ調整可能の大形インシュレーターで床からの振動を防いでいます。

(4) プレーヤーの性能をそこなわない無接触形オートリフト機構(DP-50L)

DP-50Lのレコードエンド検出法は、針先がレコードの音溝からリードアウトに移る時のトーンアームの移動するスピードをアームに無接触で検出しているので、演奏等が終って無音溝に入ってから確実にトーンアームはリフトアップします。
トーンアームのリフト機構はオイルダンプ式により滑らかに動作します。オートリフトアップ後、ターンテーブルは電子ブレーキにより、静かで滑らかに停止し、リフターレバーも連動してストップの位置にもどります。


DP-50L/50M 主要規格

[ホノモーター部]

  • 駆動方式:サーボ式ダイレクト・ドライブ
  • モーター:ACサーボモーター
  • スピード制御方式:周波数検出によるスピードサーボおよび位相サーボ併用
  • 回転数:33・1/3、45rpm
  • 回転数偏差:0.002%以内
  • 起動時間:1.5秒以下(33・1/3rpm時)
  • ブレーキ方式:電子式ブレーキ
  • ワウ・フラッタ:0.015%wrms以下(磁気パルス円盤を用いたDENON測定法による)
  • SN比:75dB(DIN-B)
  • ターンテーブル:アルミダイカスト30cm 自重1.2kg 慣性モーメント200kg・cm2(ターンテープルシートを含む)

[トーンアーム部]

  • 形式:スタティックバランス形 無接触式エンド検出オートリフト機構付
  • 有効長:244mm
  • オーバーハング:14mm
  • オフセット角:20.5°
  • トラッキングエラー:2.5°以内
  • 適合カートリッジ自重:5〜11g
  • 針圧可変範囲:0〜2.5g/1回転(1目盛0.1g)直読式
  • シェル自重:8.5g(取付ネジ、ナット含まず)
  • アーム高さ調整範囲:42〜47mm(キャビネット面からアームパイプ中心まで)
  • ヘッドシェルコネクター:EIA規格4pコネクター
  • アームリフター:オイルダンプ式
  • 出力コード:低容量コード

<総合>

  • キャビネット:塩ビシート張り(アラマンスローズ木目)合板使用
  • インシュレーター:高さ調整可能インシュレーター
  • 電源:AC100V 50/60Hz
  • 消費電力:11W
  • 寸法:493W×163H×402D 単位mm(ダストカバーを閉めた時)
  • 重量:11kg(DP-50M) 11.5kg(DP-50L)


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